生活者プロのホームページにご来場いただき、誠にありがとうございます。
このサイトでは、ひとり親家庭となった家族にとって、日々の暮らしをうまく回していくために、生活の様々な場面で具体的にどのような選択肢があるのか、情報として提供していきます。
サイト作成者自身は、妻を乳がんで喪って以来、父子家庭として子供2人と共に生きてきました。幸い、独身時代には自炊していて、消費生活アドバイザーの資
格を持っていることもあり、
家事全般何とかこなしています。その点では他の父子家庭より恵まれているかもしれません。しかし、配偶者を亡くした悲しみも癒えぬ間に、仕事と家事を両立
する日常を組み立てるまでには、実に様々な情報を必要とし、それをあちこちで探し回るという状態でした。そして、少し落ち着いてから周りを見回してみる
と、同じようなことで困っている父子家庭、あるいは、母子家庭が職場や子供の学校にも、たくさんいらっしゃることに気が付きました。
ひとり親家庭が日常生活の中で必要とするのは、身近で実際的なことの集積ではないかという気がします。
具体的には、仕事で遅くなる平日の夕食を子供たちだけどうするか、糸が抜けた学校の制服の裾をどうやって直せばよいか、タンブラー乾燥のできない衣類を雨の日にどうやって乾かすことができるか、掃除機をかける回数を減らしても
埃がたまらない方法はないか、平日昼間にあるPTAの会合や保護者会に出席するにはどう仕事の都合をつければよいか、子供が病気になった時に家にいてあげるにはどうしたらよいか、夜遅くなる塾の迎えにはどう時間を調整すればよいか、
お弁当を毎日用意するのに朝もっと楽ができる方法はないか、学校から帰った子供からその日あったことをその日の内に聴く時間を確保するのに生活時間をどう調整すればよいか、食事の後片付けをもっと楽に短時間に済ませる方法がないか、
お母さん方の話の輪の中にお父さんが入っていくにはどうすればよいか、子供と一緒にいられる時間をもっと増やすために働き方を変えることができないか、家事全般をお願いできるような家政婦さんをお願いしたら一体いくらかかるか、
必要な時のみスポットでいいので家事を助けてくれるボランティアはいないか、自分が病気になって寝込んだ時に誰か助けてくれるところはないか、行政の支援で適用が母子家庭に限定されていたり子供の年齢制限があったりするのはどうにもならないのか、
などなど、もう挙げればきりがありません。
こういったことを、それぞれの家庭がそれぞれの工夫で乗り切ってきているのが実情ではないでしょうか。しかし、家族で抱え込んでいた介護がケアの専門家の手に委ねられるようになったように、生活上の様々な苦労をもっとオープンにして、
それに助けを求めてもよいと思います。上記に列挙したような困りごとにも、それを解決する商品やサービスを提供できる企業や団体があります。しかし、今はそれを調べるのにも各家庭それぞれが一生懸命になってがんばっている状態です。
一方、企業の方も、実際はそれがひとり親家庭に役に立つにも関わらず、特にひとり親家庭を対象として商品やサービスを位置づけることは、ほとんどないようです。
ひとり親家庭が日常生活を円滑に回すためには、生活者が商品やサービスのニーズとして企業に助けを求めると共に、企業が具体的な商品やサービスでそれに応
えることで、生活者に手を差し伸べるという循環が必要だと思います。残念ながらそのような仕組みは、
これまでなかったようです。その仕組みづくりのために起業しました。はやりのことばでは、社会起業やソーシャル・ビジネスと呼べるかもしれません。この仕
組みは企業を引き込まなければ成り立ちません。そのために現在可能な組織形態として、NPOよりも株式会社の方が適切だと考えました。なぜなら、企業を引
き込むには、それが企業にとっても利益につながるものでなければ、企業は振り向いてくれないからです。
具体的には、ひとり親家庭の生活の様々な困りごとを解決できる商品やサービスを提供できる企業に、このサイト上にバナー広告を出していただく、その一方
で、サイト来場者であるひとり親家庭からニーズを吸い上げ、それを企業にレポートするという仕組みを作りたいと思います。ただ、商品やサービスを利用する
には、やはりある程度のお金は必要になります。しかし、できるだけお金はかけずに、自分が頑張るという選択肢もありえます。そのような選択肢も含
めた情報整備をしていきたいと思います。これは、広告を出していただく企業に対して、矛盾することのようにも見えます。けれども、企業の提供する商品・
サー
ビスの利便性や費用対効果を検討するには、それ以外の選択肢と比較してみることが、むしろ、効果的だと考えます。お金をかけてお任せにするのか、部分的に
利用して少し楽になるのか、あるいは、基本的には全部自分でやってみるのか、いわゆる、松・竹・梅の3段階が考えられるのではないでしょうか。そして、自
分で頑張る場合の工夫も、ひと
り親家庭にとって、とても重要な情報です。つまり、ひとり親家庭が直面する生活上の問題に対して、解決策の選択肢の情報整備をしていきたいということで
す。最終的にどれを選ぶかは、各家庭の判断ですが、今はそもそも選択肢に何があるかも一箇所では分からない状態だと思います。それを解消する仕組み作りが
必要です。
もし、そのような仕組みが回るよ
うになった時、それはもう、ひとり親家庭のためだけの情報源ではなく、生活者すべて
に役に立つものになっているはずです。それは、何らかのハンディキャップを持っている方に開発された商品が、すべての人にとって
も使いやすいユニバーサルデザインとなったのと同じことだと思います。個人的には父子家庭のニーズからスタートしたことですが、父子家庭、母子家庭を問わ
ず、共働き家庭や、専業主婦の家庭、あるいは、独身所帯であっても役に立つサイトにしていきたいと思っています。それによってみんなで「生活者のプロフェッショナ
ル」になっていきたい、それが社名である「生活者プロ」に込められた願いです。
サイトご来場者皆様のご利用とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
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